「千と千尋」のモデルって本当? 群馬の「積善館」に泊まったら意外な事実が―

2019年2月10日




今回は群馬旅行レポートの第二弾、泊まった旅館「四万温泉 積善館」(せきぜんかん)の紹介。
→第一弾は「上州牛、富岡製糸場、ひもかわうどん… 群馬は意外に面白いよ

積善館は、僕が過去に泊まった旅館の中でナンバーワンでした。

めっさ良かった。

ぼくは普段、本やマンガを読んだり、レンタルした映画を家で見たりするのが好きで、観光がてら旅館に泊まったことは両手で収まるくらい。

箱根、伊豆、草津、金沢、阿蘇、佐賀嬉野、佐賀武雄、仙台、くらいかなあ。その中で積善館が最も良かった。

積善館はジブリアニメ『千と千尋の神隠し』の制作に当たって宮崎駿監督にインスピレーションを与えたことでも知られています。

実際に訪れると、まるで異世界にトリップしたかのような館内で、映画の世界観とも近い。うなずける。

積善館の良かったポイントは主に3つ。

館内が迷路のよう。歩くだけで楽しめる

スタッフの接が親しみやすい

温泉がとても幻想的

Point1 えっ、ここ旅館の中? まるで洞窟やん

ファッ!?

通路を進むと…

そこにはエレベーターが。

おもしろい!

こんな旅館見たことないですね。まるで洞窟のような通路。

名は「浪漫のトンネル」。異世界に導かれそうな雰囲気。『千と千尋』の冒頭で千尋の家族が通った神々の世界に続くトンネルを彷彿とさせる。

積善館は傾斜地に建っていて、高いところから降るように「佳松亭」「山荘」「本館」と3つの建物が並んでいます。

写真のように1階~6階まであり、総合フロントがあるのは5階の佳松亭。

そこから山荘に行くためにエレベーターを使い、山荘から本館に行くためにまた別のエレベーターを使う。エレベーターを降りてから浪漫のトンネルを渡ると本館。そして本館には幻想的な元禄の湯がある。

傾斜地に建っていて、総合フロントが1階でなく5階にあること。別の宿泊エリアに行くためにそれぞれ違うエレベーターを利用する必要があることで、自分が今どこにいるのかがわからなくなり、まるで迷路に入り込んだような錯覚を起こすのです。

Point2 知り合いのお兄さん、お姉さんと接しているかのよう

堅苦しい。マニュアルの棒読み。

旅館の接遇ってそんな印象を受けていたんですけど、積善館のそれは距離が近くて親しみやすかったですね。

部屋や料理の案内などで僕たちを担当してくれた3人は32歳の僕よりもみんな若く、20代半ばくらい。

積善館の特徴や由来、『千と千尋』との関わりなど、ほんとざっくばらんに語ってくれました。

特に千と千尋との関わりって旅館としてはあまり語りたがらないことかなと思っていましたが、そんなことは全くなく、むしろ前のめり。

千と千尋に絡めたツアーを企画したこともあるそうで、経営サイドが商売上手なんだろうなと感じた。



[千と千尋との関わり]

宮崎監督が訪れたのは制作前ではなく、「後」だった?

「千と千尋 積善館」でググって出た2ページ以内のサイトやブログを全て読んだところ、書かれていたのは主に「千と千尋のモデルになった」「宮崎駿監督が制作前に泊まった」の2点。

で、ぶっちゃけほんとですか?

部屋を案内してくれたお兄さんや料理の説明をしてくれたお姉さんに、雑談をしながら聞いてみたわけ。

すると、意外なことがわかった。

スタッフさん曰く、

宮崎駿監督は確かに同館には泊まったものの、それは制作前ではなくて実は制作後だった(どの部屋に泊まったかも教えてもらった)。

②宮崎監督は女優・吉永小百合さんのファン。彼女が出演した映画『天国の駅』に積善館が登場していたので、映画の中からインスピレーションを受けて千と千尋の制作に生かしたのではないか

と、こう話されていました。

……………

……………

ネット情報、違うやん。

ただ、注意しないといけないのは、スタッフさんも「オーナーがそう言っていた」と伝聞形で話していたこと。

宮崎監督が「直前に泊まった」とするネット情報はソースが明示されていないので、僕が聞いた情報の方がやや確度が高いかな、でもわからないな、って感じ。

ネットに出ていない情報を知られるのは記者・ライターとして興奮しましたね(後で「吉永小百合」を絡めて検索したら、②のことを書いているブログはあった)

珍しい横開きの雪見障子が一致している

こんなことを気さくに話してくれたスタッフさん。

感動したのは夕食の説明をしてくれたお姉さんの対応で、僕が千と千尋との関わりを聞いた後に一旦席を離れ、紙袋のようなものを持って戻ってきた。

取り出したのは2枚のポストカード。

「それぞれの雪見障子を見てください。雪見障子は上下にスライドするものが一般的なんですが、当館のものは珍しく、左右に開くタイプ。映画で出ているものも同じなんですよ」

ほんとや。

雪見障子とは障子の一部にガラスがはめ込まれていて、障子を閉めても外の風景を見られるようになっているもの。

お姉さんはにっこりと笑いながら、「良かったらどうぞ」とポストカードをくれたのでした。

浪漫のトンネル、雪見障子以外に下に掲載している、旅館に連なる橋、元禄の湯も映画と似ている。

Point3 湯気が漂う幻想的な風景 見て楽しい元禄の湯

こちらの写真をご覧あれ。

外から差し込む日の光が湯気の輪郭を浮き上がらせ、幻想的な雰囲気を演出していますね。

床がタイル張りで窓がアーチ状と洋風な造り。

千と千尋のことに執心していましたけど、そう、こちらは四万(しま)温泉。4万もの病を治すことから命名された由緒ある温泉なのでございます。

中でも胃腸の病気に効くとされ、宮城県の「峩々(がが)温泉」、大分県の「湯平温泉」に並び、「三大胃腸病の湯」とされている。

温泉の湯は飲むことができて、同館によると、熱いまま飲むと下痢に、冷まして飲むと便秘に効果があるそう。

四万温泉は1954年(昭和29年)に日本初の国民保養温泉に指定されました。

気持ち良かった~。

青くさびた蛇口、ほら穴のようなサウナと、なかなかに味のある温泉でした。

建物の外観や内観、部屋の様子もどうぞ。そうそう、料理もおいしかったですよ。

山の中にある旅館ですけど、魚の刺身がうまかった。

写真で辿る積善館

[外観]

元禄4年(1691年)に建てられた本館は「日本最古の木造湯宿」と言われている。群馬県重要文化財

総合フロントがある佳松亭

[館内]

僕たちが泊まった山荘
トイレのマークがいい味を出してる
山荘の部屋
部屋からは雪景色が見渡せました
本館の入り口
懐かしい黒電話

[料理]

よく見ると「積善館」

宿泊翌日の朝食

アラサー男3人旅の第二弾も初回の仙台に続いて楽しかった。富岡製糸場は思いのほか面白かったし、積善館が素晴らしかった。第三弾は10月に山形。

初めて民泊サービス「Airbnb(エアビーアンドビー)」を利用するので楽しみ。またブログに書きますね。

[群馬旅行1泊2日にかかった一人当たりの費用]

〇交通費(高速代、駐車代) ¥3,383
〇レンタカー代 ¥6,000
〇ガソリン代 ¥1,160
〇宿泊費(夕食時の飲み物代含む) ¥17,196
〇飲食代 ¥5,460
〇富岡製糸場の入場料・施設見学代 ¥1,200

計 ¥34,399

お、仙台旅行より8,000円ほど安くなっとる。ガソリン、交通費、飲食代、宿泊代がそれぞれ1,000~2,000円安かった結果だね。

にしても、写真悪いなあ。スマホで見ると悪くないんだけど、大きいとイマイチだね。。といっても一眼レフを持ち歩くのは重くて嫌だから、これからもスマホかな。ふむ。

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Posted by yutashobu