台湾ビールの中で一番おいしいのはこれ! 酒好きライターが現地で飲み比べた

ご当地ビールを飲み比べるのも旅行の楽しみの一つ。

ということで、2018年10月26~28日に台湾を旅行した酒好きライター庄部が、台湾ビール8本を飲み比べてどれが最もおいしいか調べました。


調査方法と飲んだ台湾ビールの商品名

2018年10月27日(土)午後11時~翌日1時、宿泊していたブラザーホテルにて。友人ら3人で缶ビールを分け合って、それぞれ感想を言い交しました。ぼくは友人のコメントを都度スマートフォンにメモしていきました。

飲んだ台湾ビールは全てホテル近くのファミリーマートに売っていたもので、下記の通り。

「金牌台湾ビール(台湾啤酒)」(アルコール5%)
「台湾ビール(台湾啤酒) CLASSIC」(同4.5%)
「台湾ビール ONLY18DAYS」(同5%)
「台湾ビール マンゴー」(同2.8%)
「台湾ビール グレープ」(同2.8%)
「柏克金 Buck skin 徳式小麥 HEFEWEIZEN」(同5.1%)
「柏克金 Buck skin黃金拉格Munich Helles」(同4.9%)
「爽ビール」(同3.5%)

台湾ビールのルーツは日本にあった

各ビールの感想の前に、日本人として知っておくと面白いのは、台湾ビールのルーツは日本にある、ということです。

台湾ビールメーカー「台湾菸酒公司」の日本総代理「東永商事株式会社」の代理店が運営する通販サイト「台湾ビール.com」によると、台湾ビールは、日本人の実業家・安部幸之助が1919年に設立した「高砂麦酒」が翌年に台湾に進出し、現地の工場で作ったものに端を発しているそうです。

「台湾ビールは日本でも人気があり、モンドセレクションの最高金賞受賞を記念して命名された『金牌台湾ビール (GOLD MEDAL) プレミアムビール』は日本でも年間30万本以上販売されている」といいます。

パンチは弱いが、さっぱり飲みやすい台湾ビール

日本にルーツがあり、日本人にも親しまれているという台湾ビールですが、さて、味はどうなのでしょうか。

結論から言いますね。

「台湾ビールは日本のビールに比べておいしくはない」「でも、全体的にさっぱりとしていて飲みやすくはある」

これが、3人の一致した意見でした。

冒頭から身も蓋もありませんが、3人が話したことを正直に総括しました。

「台湾ビールを飲むために台湾にやってくる人もいるのでは」と各商品を紹介していた企業サイトもありましたけど、そんな風には思わなかったですね。

ただ、台湾ビールは飲みやすいのでビール特有の苦みが苦手な人でも飲みやすいですし、マンゴーやグレープなどフルーツ味もあるなど種類が豊富なので、ビール好きも楽しみながら飲み比べができると思います。

さっぱりしていて飲みやすい特徴は気候が影響しているのかもしれませんね。台湾は日本よりも気温と湿度が高くて蒸し暑いので、そういったものが好まれやすいのかも。

最もおいしかったのは「台湾ビール(台湾啤酒) CLASSIC」

ぼくが最もおいしいと感じたのは、「台湾ビール(台湾啤酒) CLASSIC」(以下、台湾ビールクラシック)でした

友人2人の意見も概ね同様。「他のに比べるとましかな」などとぼくよりも辛口コメントでしたが。

全体的に苦みがなくさっぱりした商品が多いなか、台湾ビールクラシックは他のものとは違ってキレがあります

少し辛口で、日本のビールの味に最も近い。ただ、日本製に比べるとパンチは弱い

「日本のビールが好き」「しっかりしたビールを飲みたい」「さっぱりし過ぎているものは好きじゃない」

そんな人はこの台湾ビールクラシックが向いていると思います。

なお、「台湾ビール.com」によると、台湾ビールクラシックは「高砂麦酒」の味を引き継いでいて、戦前の日本のビールの味を保っているのだとか。

昔の日本のビールはどんなものだったのかを知りたい人にも勧めたい商品です。

台湾で最もよく目にする「金牌台湾ビール(台湾啤酒)」は?

次に、台湾で最もよく目にするビールを紹介します。それは、「金牌台湾ビール(台湾啤酒)」。

台湾に向かう飛行機の中や飲食店、スーパー、コンビニなどには必ずと言っていいほど置かれている台湾の定番ビールで、先述した「台湾菸酒公司」は台湾のビールメーカーの中では最大手。

前述の「高砂麦酒」が1945年に「台湾啤酒」に、さらに2002年に「台湾菸酒公司」と名称が変わっていったのです。

ぼくたちが旅行中に最もよく飲んだのが金牌台湾ビールですから、台湾ビールの全体的な印象はこのビールの味からきています。

「薄い」「コクがない」「キレがない」ものの、「さっぱりしている」「飲みやすい」「軽い」「甘い」「女性でも飲みやすい」というのがぼくたちの感想

最もまずかったのは「台湾ビール ONLY18DAYS」

最もおいしくない、いやむしろまずい

そんな感想が寄せられたのが「台湾ビール ONLY18DAYS」。

製造してから18日間しかおいしく飲めないとされている(賞味期限が18日後)、新鮮でプレミアム感が漂うビールなのですが、これがぼくたちの中では最下位でした。

「軽くてほのかに甘い」「フルーティ」「他のビールよりおいしく感じた」「ビール好きはお試しあれ」なんて他のブログでは評価が高かったんですが、なぜなんでしょう。

企業サイトであれば営利を目的に嘘が書かれている可能性がありますが、ぼくが見たブログはどれも個人が運営しているものでその可能性は低い。

もしかしたら、賞味期限を過ぎていたとか?

わかりませんが、ぼくたちの感想は「まずい」「え、なんでこれ作ったの?」「今まで飲んだ(台湾ビールの)中で一番まずいな」「苦くて雑味がある」「玄米茶に炭酸が入った感じ」。

こんな風にいいとこなしでした。

変わり種のフルーツビールの評価は?

変わり種のマンゴー味とグレープ味はどうでしょうか。

まずはマンゴー(果汁5%)から。

マンゴーは黄色なので見た目は普通のビールと変わりませんね。

が。

すっごい香ります、マンゴーに似た匂いが。「すごい(マンゴーの)匂いだね」と友人たちもいいリアクション。

で、味は。

うん、炭酸入りのマンゴージュース。ビールの味はほとんどしません

「最初の感動がすごかった分、味は余計に普通に感じるね」「甘いからたくさんは飲めないね」と友人たち。

次はグレープ(果汁5%)。

これはマンゴーとは違って見た目もインパクトがありました。

マンゴーに比べると香りはそこまでしない印象。

味は炭酸入りグレープジュースといった感じで、「ファンタグレープの甘くないやつに台湾ビールを混ぜた感じ」「ファンタグレープのゆるい感じ」と友人たち

フルーツビールを「ビール」として飲むと拍子抜けしますが、「炭酸入りジュース」として飲む分にはいいかもしれません

アルコールも共に2.8%と少ないですし。

ぼくたちが飲んだのはこの2種類だけでしたが、台湾にはこのほかにもライチ、白ブドウ、モモ、レモン、パイナップル、バナナ、リンゴ、ハニー(ハチミツ)など変わったものがいろいろとあります。

ウイスキーメーカーが作る「柏克金 Buck skin」シリーズ

残り3品をそれぞれ紹介していきましょう。

「柏克金 Buck skin」は、台湾でウイスキーの製造・販売やコーヒーチェーンなどを手掛ける「金車」(キングカー)グループが作っているビールで、2018年6月に発売されました。

「カバラン」の金車、初のビールを発売(アジア経済ニュース)

台北経済新聞によると、2種類のうちの「徳式小麥 HEFEWEIZEN」は「バナナと香辛料の香りが特徴のドイツ小麦ビール」だそう。

バナナが使われているとは気づきませんでしたが、友人は「香りはいい」。

彼は一口飲んで「惜しい」、そして「おいしくない地ビール」と続けました。

確かにぼくも深みがないと思いました。

もう一方の「黃金拉格Munich Helles」は「麦芽の爽やかな風味が特徴の黄金ラガービール」(台北経済新聞)。

これは日本の黒ビールにやや近い感じでした。

友人はその「劣化版」と言っていて、ぼくも日本の黒ビールに比べると味は劣るなと感じました。

台湾最大手による最新商品「爽ビール」

「台湾ビール.com」によると、「爽ビール」台湾最大手の「台湾菸酒公司」が2018年7月に販売を始めたビール

「スッキリとした喉越し、シャープで爽快な味わいが特徴」とのことです。

8本の中ではフルーツビールに次いでアルコールが少ない(3.5%)ので、確かに軽やか。

軽くはあるんですが…「爽やかさを履き違えてる」「正直言ってまずい」「炭酸水に近い」とのこと。

ぼくはまずいとは思わなかったですけど、飲む必要はないなと思いました。

「日本のビールはうまい!」「でも飲み比べは楽しいよ」

ぶった切ったのかな? これ。

他の個人ブログの感想に比べると否定的な発言が相次ぎましたが、どれも実際のコメントです。

台湾ビールが単純においしくないのか、日本のビールに慣れ親しんでいるから余計においしくないと思うのか。

わかりませんが、日本のビールが好きな人は、ぼくたちのように台湾ビールはおいしくないと感じるかもしれません

ただ、飲んでみないと味の違いや日本のビールの素晴らしさも実感できないわけで。

ぼくたちのように何本も飲む必要はないと思いますけど、定番の「金牌台湾ビール(台湾啤酒)」をまずは飲んでみて、次に日本ビール寄りの「台湾ビール(台湾啤酒) CLASSIC」
を飲み、最後にフルーツビールのどれか1本を複数人で回し飲み(1人1缶は飽きると思うので)するのがぼくのお勧めプラン

「いまいち」と連呼しましたけど、旅行を終えて1ヵ月後に記事を書いているとあのぼんやりした曖昧な味がちょっと恋しくなるから不思議です。

(いや、きれいに収めようとしたわけじゃなくて本心で)